たくさんの方に感謝の気持ちでいっぱいです

ミシュランガイド北海道でビブグルマンに選ばれたこともある「らーめん寿浅」。ココのみそらーめんを求めて道外から足を運ぶファンも多い。水田に囲まれ、十勝岳連峰を見渡せるゆったりした土地に惹かれ、昨年11月に中富良野町で再び店を構えた壽浅さん。「らーめん寿浅」の店主として、バンドマンとして、充実した日々を送っている。

-新たなスタートですね。
はい。また「らーめん寿浅」をオープンすることができました。実は、若いころ、富良野を出たくて出たくて仕方なかったんです。それも、バンドをやりたくて。その富良野脱出資金準備の為に始めたのが焼肉の寿浅でした。不思議な展開の連続で、今も富良野にいるわけですが（笑）。その頃、味菜（アジサイ）という居酒屋を経営していた母は、昼は寿浅で仕込みを手伝い、夜は居酒屋を切り盛りし、これまでずっと私を支え続けてくれています。今ここに「らーめん寿浅」と私があるのは、たくさんのお客様、昔からお世話になっている地元の佐々木製麺さん、味噌屋さん、パートさん、その他業者様、そして母の支えのおかげです。心から感謝の気持ちでいっぱいです。腰を傷めて休業していましたが、ここ中富良野町での再開となりました。この景色の中で、心をこめてラーメンを作ってお客様をお迎えしたいです。

-現在の活動について教えてください。
ずっと忙しくて離れていたのですが、２年程前からバンド活動を始めました。バンド名は「スカイ大作戦」！（笑）ボーカルとベースをやっています。矛盾しているのですが、昔は人前で歌ったりすることが恥ずかしかったんです。でも、この歳になると全然恥ずかしくない！思いっきり楽しんでいます。遠くは帯広から来る仲間と一緒にライヴに出ることもあります。 そして、動物が大好きで「認定NPO 法人HOKKAIDOしっぽの会」を応援しています。殺処分寸前の犬や猫を引取って保護し、新しい飼い主さんを探す活動をしている会です。ボランティアで清掃や散歩のお手伝いをしてくださる方を募集中です。以前、私もそこで保護されていた風花という名の柴犬と暮らしていました。もし、これから犬や猫を家族に迎えたいとお考えの方がいらっしゃったら、ペットショップの他に「しっぽの会」があることも知っていただけると嬉しいです。　　

-今後の展望は？
先日「OUT IN JAPAN」という撮影会に参加しました。LGBTのカミングアウトを応援する企画です。 私の写真とメッセージがHP上で公開されています。今、FTMであるそのままの自分を受け入れてくれ、温かく見守ってくれる高校時代からの自慢の友人たちがいることで、日々心穏やかに過ごせています。これからの自分の人生を、より自分らしく生きていくことにワクワクしています。